うちのミニトマトちゃん

10月も後半に入り、ここ北国山形では朝晩はホットカーペットをつけるようになりました。田んぼの稲刈りも終り、畑では冬の野菜も少しずつ収穫できるようになりました。

そんな秋一色の風景の中で、我が家のベランダでは夏の野菜ミニトマトが元気に真っ赤な実をつけています。今年の夏、小学二年の娘が学校から持ち帰った鉢植えのミニトマトです。もうすっかり寒くなってきたので、ご近所の同学年の子供達の鉢植えはみんな枯れてしまいましたが、娘の鉢植えだけは生き生きと日々成長しています。

一度も肥料はあげていませんが、一本の軸から沢山のトマトがなって、私たち家族を楽しませてくれています。

私は朝起きたら、ベランダのトマトに「おはよう」って声をかけます。「赤くなってね。甘くなってね。」そう言いながらお水をあげます。天気のいい日はベランダではなく、

家の前の野原に鉢植えを運びます。他の野原の草花の中に混じりながら、チョウや蜂や、鳥やネコなんかとたわむれながら、ご馳走の太陽の光を浴びさせて風を楽しんでもらっています。そうして夕方には迎えに行って、ベランダに運び、夜には玄関先で寝かせます。

学校から帰ると、娘も「ただいまトマトちゃん。赤くなったね。」と声をかけます。夜主人が帰ると、主人もトマトに声をかけます。家族みんなで大切に可愛がって育てています。毎日黄色い可愛い花を次々に咲かせ、日々小さな新しい実を次々に実らせてくれます。葉っぱは衰えることなく、元気にピーンと天を仰ぎ太陽の光を浴びています。

そうして真っ赤に育ったトマトは、家族の食卓を豊かに彩ってくれています。

きっと、ミニトマトも人間と一緒なのかもしれません。どうせもう季節じゃないからと、飽きられ放置されれば、トマト自身がその命を終えるのだと思います。

でも声をかけられ、光を浴びればあんな小さな鉢植えのミニトマトでさえ、季節を越えて生き生きと実をつけてくれます。人間も、鳥も花も草も、何の特別なことは何もせずとも、愛情を感じて生きることができるならば想像をはるかに超えることができるのかなと感じています。

ミニトマトを見守る娘の嬉しそうな笑顔を見ながら、どんな小さなものでも大切にできる子に育って欲しいなと願っています。よそのお宅の茎一本だけになってしまった枯れたミニトマトたちを見ると心が痛みますが、これが本当の姿なのだと思います。でもそこから先をまだまだ元気に生き生きと成長し続けるうちのトマトを見ると、ものすごいパワーをもらえます。あきらめないで、一生懸命やればきっとその先にはもっともっとすごい可能性の広がる未来があるんだなと思います。うちのミニトマトちゃんに私たち家族はそれを教えてもらいました。

愛しの愛しのトマトちゃん。ありがとう。

飲むドモホリンクルお試し申込